少女漫画家28歳独身の薄井さんといえば、もう説明もいらないぐらいのメジャーキャラクターです。少なくとも私にとっては、主人公のおじゃる丸よりも、その腰ぎんちゃくの電ボよりも重要なキャラとして君臨してるのです。
そんな彼女は予想通りじめじめした雨の日には絶好調になり、マンガを描く筆のスピードもいつもより速くなってしまっているようでした。そしてそのマンガも通常よりも怖さが5割増って感じで、非常に少女漫画らしからぬタッチです。それはいつもか。
そして絶好調な彼女は、雷が落ちた瞬間に凄まじいひらめきを感じるのです。それが「ジャングルをさまようヒロインが、雷に撃たれて白鳥に変身し、恋人の待つ駅前の喫茶店に」という、おいおいこの日本のどこにジャングルがあるんだ?というような根本的に何かが違うタイプのものでした。さすが薄井さん。目の付け所が違う!
そんな彼女がしでかしたのは、その自信作を転んで水溜りに全てぶちまけてしまうという、いまどきないだろうっていうようなオチ。さすが薄井さん。